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2011年02月16日

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done!

  • 2011-02-16 (Wed)
  • Kobe
kobe

論文提出しました!
『OMAのシアトル•パブリック•ライブラリーにおける設計プロセスとその建築思想に関する研究』

シアトル市民だった約1年間、「市の公立図書館」のような位置づけで、このシアトル•セントラル•ライブラリーを日常の中で利用していました。すごく素敵な図書館です。
OMAの建築として、デザインとして優れている、というだけではなく、愛され使いこなされている!のです。
論文のでっかいテーマとしては、「この建築に対する愛着ってなんだろう!?」
この愛着っていうのは、やっかいで、数値ではかることのできるものでもなければ、
また、アンケートをとったからといって、厳密には、知りたいことは知り得ない…

そこで、シアトル•セントラル•ライブラリーについて、建築家は、どうやって他の人たちを排除して突っ走ってデザインするのではなく、巻き込んでいくプロセスをつくったのかを検証しました。

仮説は、その理由はプロジェクト開始から、使用されている現在に至るまで、建築に関わるひとみんながそれぞれの形で建築のコンセプトにコミットしていることなんじゃなかろうか、と。

OMAのシアトルの図書館以前の図書館作品3作品を対象にして建築家の言説(建築家自身の作品解説で、建築についてのコンセプトについて述べている)を分析。3作品中唯一の実作、シアトルの図書館の特徴を明らかにして、その特徴についてさらに言説中心に突き詰めて分析していきました。

結果、OMAは「OMAにしかできない独自のデザインのコンセプトを提案をしつつも、パブリック(シアトル市民や、図書館に関わる人々すべて)が建築のコンセプトに入り込む余地を内包していた」ことがわかって。(実際、OMA自身も意識的にその語の意味を変化させながら「パブリック」という語を使っています。)

コンセプトに何を掲げるかは建築家次第…で、パブリックの参加の余地なんて、わざわざ言わなくても当たり前にすることやん!て言われるかもしれません。公共建築ですし。でも、そこをあえて、言葉にしてコンセプトとして示した、ってとこが、OMAのすごいとこであったりする気がします…

具体的に、どうやってパブリックが関わったのか?を年表なようなものをつくって検証したり、そこで得られたインプットがデザインにどのように反映されているか?を図面上で確認し、この「パブリック」が内包されることによって、懐古的なものが、そのものの特性を引き継ぎながらもOMAによって新しい解釈を加えられて生きたものとしてSCLでは使用されていることを見つけました。

この「そのものの特性を引き継ぎながらもOMAによって新しい解釈を加えられ…」という再定義、と呼べるこの手法は、OMAの図書館建築を通してOMAの設計手法そのものにもみられるものでもありました。

思考が決してひとところにとどまることがなく、言説は平易な言葉で多様な解釈を許容し難解で、ひとつの解を与える論文を拒む建築家に関する研究で、「答え」ではない結論をどのように導くことができるか…についてずっと悩みました。
そして、自分のやっていることが、いかに趣味の領域を越えられるかについての苦しみ。歴史を対象とする論文でもなく、現代に即生きるたぐいの論文でもなく、自分の論文がどこに位置づけられるのかがとっても謎でした。建築家が、いかに社会と交わり、生身の人間と共生する建築つくるか?みたいなところを論文のテーマを掲げているのに対し、自分の論文が社会のためにならず、というか一握りの誰かのためにさえならず、ただただ内向きに進んでいるのではないか…という思いが常に苦しかったです。

悔しいきもち…。どうしてもできなかったことに目がいきます。。。

でもひとつだけできたことをあげるとすると、
それは少なくとも自分の中では、論文を通して大発見できたこと。
直感で感じたことが、研究とおしてOMAの中に見いだせたこと。

そして、もうひとつ。友人が、
うめきた(北ヤードの呼称。結構いい名前に決まったと私は思います!北ヤードのままでよかったやん、という意見も然りですが笑)とかも、もっと国際コンペとかやったらいいと思う…そんな視点から、私の論文に興味があると言ってくれて、誰かとこうしてやっていけば、ちょっと外の世界、社会とつながっていけるかもしれないんだ!
と思って嬉しかったです。

終わってみて…まずは感謝です。
それは本当に、先生、2代にわたる同級生や、友人や、家族や、大切な人たちに支えてもらって影響を与えてもらって自由にやらせてもらえる環境をつくってもらったおかげです。
一人一人、顔を浮かべながらちょっとずつ恩返ししていかなくちゃ。と思います。

そしてOMAはすごいと再認識。
学んだことを消化し、将来自分の仕事に反映させていきたいなと思いました。

最後に、前にも載せた講演を…TEDより



...it's time for architecture to do things again, not just represent things.

...We need to authoring process again, instead of authoring objects.

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